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 千葉大、光でカーボンニュートラル等を実現する道筋を解明

発表日:2021.02.05


  千葉大学の研究グループは、光エネルギーを利用してCO2を燃料化する反応(以下「CO2光燃料化」)を実験的に実現した。CO2の分解は容易ではなく、安価で投入エネルギーの少ない再資源化技術が模索されている。同研究グループは、先行研究の成果に基づき、新たなニッケル–酸化ジルコニウム光触媒(以下「新規光触媒」)を作製した。2日間にわたり、13C 同位体を標識した13CO2を原料に見立て、新規光触媒に紫外線と可視光線を照射しながら、リアルタイムで触媒反応を追跡し、定常的にメタン(13CH4)生成の様子を観測した。その結果、CO2が1)酸化ジルコニウム表面で炭酸水素として吸着し、2)紫外線の作用が相まって炭酸水素が還元され、一酸化炭素(CO)が生じ、3)水素とCOがニッケルの表面で可視光線から変換された熱により反応してメタン(CH4)が発生する反応が進行することが分かった。世界で初めて「CO2光燃料化」の反応経路を明らかにした研究成果であり、カーボンニュートラルのみならず、成層圏でのオゾン層修復や、火星でのオンサイト燃料供給などへの応用展開が期待できるという。

情報源 千葉大学 ニュースリリース(PDF)
機関 千葉大学
分野 大気環境
環境総合
キーワード 光触媒 | メタン | カーボンニュートラル | ニッケル | 光エネルギー | 酸化ジルコニウム | CO2光燃料化 | 13C同位体 | オゾン層修復 | オンサイト燃料供給
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