(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と東京大学の研究グループは、深海熱水活動域固有種「スケーリーフット」が硫化鉄結晶を鱗に保持する機構を解明した。同種は2000年以降にインド洋海域で次々に発見されている腹足類で、足の表面に鱗を持つ唯一の巻貝とされている。同研究グループは、鱗の内部に硫化鉄ナノ粒子が含まれていることを突きとめていたが、硫化鉄の生成過程は未解明であった。今回、鱗に含まれる硫化鉄について微小領域の元素分析と最新鋭の電子顕微鏡観察を行った結果、同種が本体から鱗に放出した硫黄と海水から浸透してきた鉄イオンとが徐々に反応して硫化鉄が生成されていることや、排出された硫黄のなかに共生細菌の代謝物が含まれている可能性が高いことが明らかとなった。同種は、熱水噴出孔の極限環境への適応・進化の過程において硫黄酸化細菌と共生関係を構築したと考えられており、今回新たに発見された同種の「硫化鉄生成機構」もまた、深海環境における生物にとって不可欠な生存戦略である可能性が示唆されたという。
情報源 |
【オンライン情報源1】 海洋研究開発機構 プレスリリース 【オンライン情報源2】 東京大学大気海洋研究所 プレスリリース |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | JAMSTECと東大、スケーリーフットの鱗における硫化鉄生成機構を解明 |
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日付1 |
刊行日: 2019/09/20 |
要約 | (国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と東京大学の研究グループは、深海熱水活動域固有種「スケーリーフット」が硫化鉄結晶を鱗に保持する機構を解明した。同種は2000年以降にインド洋海域で次々に発見されている腹足類で、足の表面に鱗を持つ唯一の巻貝とされている。同研究グループは、鱗の内部に硫化鉄ナノ粒子が含まれていることを突きとめていたが、硫化鉄の生成過程は未解明であった。今回、鱗に含まれる硫化鉄について微小領域の元素分析と最新鋭の電子顕微鏡観察を行った結果、同種が本体から鱗に放出した硫黄と海水から浸透してきた鉄イオンとが徐々に反応して硫化鉄が生成されていることや、排出された硫黄のなかに共生細菌の代謝物が含まれている可能性が高いことが明らかとなった。同種は、熱水噴出孔の極限環境への適応・進化の過程において硫黄酸化細菌と共生関係を構築したと考えられており、今回新たに発見された同種の「硫化鉄生成機構」もまた、深海環境における生物にとって不可欠な生存戦略である可能性が示唆されたという。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】海洋研究開発機構 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】海洋研究開発機構 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)2 |
【組織名】東京大学 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】東京大学 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | 自然環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 共生細菌、東京大学、熱水噴出孔、JAMSTEC、スケーリーフット、硫化鉄結晶、鱗、インド洋海域、腹足類、硫化鉄ナノ粒子 |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 104031 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2019/09/24 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=27824 |
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