大気中のN2O濃度が上昇し続けている。食料、飼料、繊維、エネルギーの需要増加に伴う廃棄物の増大や、産業活動による排出量の増加が主な要因と見られている。N2O はCO2・メタンよりも単位重量あたりの温暖化能力が高く、成層圏オゾン層の破壊物質でもある。N2Oの排出源と大気中の挙動を正しく理解し、地球全体の収支を評価・共有することが重要だ。今回、世界55機関・58名の研究者が参加する国際研究グループ「グローバルカーボンプロジェクト(GCP)」は、大気中のN2Oに関する幅広いデータを最新の手法を用いて解析し、最近40年間(1980~2020年)のN2O排出源と消滅・吸収源などを包括的かつ定量的に推定した。その結果、産業革命以降のすべての温室効果ガスによる温暖化効果に占めるN2Oの寄与は6.4%と推定された。また、全球の「人為的なN2O排出量」は約40%増加しており、ヨーロッパでは減少したものの、中国では著しく増加していることが明らかになった。最大の排出源は農業活動であり、窒素肥料や堆肥の使用増加が主な原因と考えられた。さらに、廃棄物やバイオマス燃焼も大きな排出源であることが示唆された。パリ協定の目標達成に向けてN2Oの大幅な排出削減が不可欠であり、世界全体でN2Oを監視するネットワークの構築が必要、と提言している。なお、本プロジェクトには日本からも国立環境研究所・東京大学・海洋研究開発機構の研究者が参加しており、地球環境分野における主導的な役割を果たすGCPの取り組みには今後も目が離せない(DOI: 10.5194/essd-16-2543-2024)。
情報源 |
【オンライン情報源1】 国立環境研究所 報道発表 【オンライン情報源2】 グローバル・カーボン・プロジェクトつくば国際オフィス News & Events 【オンライン情報源3】 東京大学 プレスリリース 【オンライン情報源4】 海洋研究開発機構 プレスリリース |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 国際研究プロジェクトが発表!世界の一酸化二窒素(N2O)収支・2024年度版 |
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日付1 |
刊行日: 2024/06/12 |
要約 | 大気中のN2O濃度が上昇し続けている。食料、飼料、繊維、エネルギーの需要増加に伴う廃棄物の増大や、産業活動による排出量の増加が主な要因と見られている。N2O はCO2・メタンよりも単位重量あたりの温暖化能力が高く、成層圏オゾン層の破壊物質でもある。N2Oの排出源と大気中の挙動を正しく理解し、地球全体の収支を評価・共有することが重要だ。今回、世界55機関・58名の研究者が参加する国際研究グループ「グローバルカーボンプロジェクト(GCP)」は、大気中のN2Oに関する幅広いデータを最新の手法を用いて解析し、最近40年間(1980~2020年)のN2O排出源と消滅・吸収源などを包括的かつ定量的に推定した。その結果、産業革命以降のすべての温室効果ガスによる温暖化効果に占めるN2Oの寄与は6.4%と推定された。また、全球の「人為的なN2O排出量」は約40%増加しており、ヨーロッパでは減少したものの、中国では著しく増加していることが明らかになった。最大の排出源は農業活動であり、窒素肥料や堆肥の使用増加が主な原因と考えられた。さらに、廃棄物やバイオマス燃焼も大きな排出源であることが示唆された。パリ協定の目標達成に向けてN2Oの大幅な排出削減が不可欠であり、世界全体でN2Oを監視するネットワークの構築が必要、と提言している。なお、本プロジェクトには日本からも国立環境研究所・東京大学・海洋研究開発機構の研究者が参加しており、地球環境分野における主導的な役割を果たすGCPの取り組みには今後も目が離せない(DOI: 10.5194/essd-16-2543-2024)。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】国立環境研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】国立環境研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)2 |
【組織名】グローバル・カーボン・プロジェクトつくば国際オフィス 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】グローバル・カーボン・プロジェクトつくば国際オフィス 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)3 |
【組織名】東京大学大学院農学生命科学研究科 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】東京大学大学院農学生命科学研究科 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)4 |
【組織名】海洋研究開発機構 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】海洋研究開発機構 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | 地球環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 監視ネットワーク、地球温暖化、温室効果ガス、廃棄物、N2O、一酸化二窒素、排出源、パリ協定、成層圏オゾン層、農業活動 |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 120480 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2024/06/18 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=36682 |
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