アメリカ海洋大気庁、「北極報告カード」で2013年も北極の温暖化と環境変化は止まらずと発表
発表日:2013.12.12
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、北極圏の変化をまとめた年次報告書「北極報告カード」の2013年版を公表した。これによると、前年ほどではないが北極の温暖化は確実に進行しており、植物生産性の上昇など様々な変化が続いている。今後こうした環境変化は広範囲にわたって続いていくという。海氷の後退が顕著だった過去6年に比べて2013年の夏は気温が低かった。海氷の著しい減少は見られず、前年に97%が融解したグリーンランド氷床の融解は44%とほぼ平均値に戻った。しかし、アラスカで華氏80度を超える日が過去最高の36日あり、ユーラシア大陸では5月に積雪量の最低記録を更新するなど、地域的に極端な気象現象もみられた。報告カードには、今回初めて海水魚とブラックカーボンに関する情報が加えられた。NOAAのケネディ副次官は「ここ10年間続いた記録的な暑さと氷の融解は小休止したが、過去30年間にわたる長期的な傾向が相殺されるわけではない」とし、北極の温暖化が、人々や生態系にさまざまな影響を及ぼしていると述べた。
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