アメリカ国立大気研究センター、熱帯西部太平洋の海表面から成層圏までの大気を調査
発表日:2014.01.07
アメリカ国立大気研究センター(NCAR)は、今後の地球全体の気候に関し理解を深めるため、熱帯西部太平洋の大気を調査するプロジェクトCONTRASTを開始する。同プロジェクトの航空機Gulfstream V jetのほか、NASAの無人飛行機グローバル・ホークとイギリス自然環境研究会議(NERC)のBAe-146大気研究用飛行機を使用し、西部太平洋の熱帯域の海表面から成層圏までの大気組成を調査する。この海域は地球で最も海水温が高く、世界中の気候に影響を及ぼしているという。海面の熱と水分が雷雨群を増大させ、その温かい大気は対流圏と対流圏界面を通って成層圏に放出される。これらの大気にはさまざまなガスや粒子が含まれ、中でも臭素化合物などの化学物質はオゾンの破壊や成層圏の化学的構造を変えるなど間接的な影響を及ぼすとされている。NCARの科学者は、今回のプロジェクトは、こうした化学物質の影響を理解し、将来の気候を予測するための化学気候モデルを向上させる上で重要であるとしている。
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