カナダ、環境の水銀汚染を防ぐため水銀含有製品に初の規制を導入
発表日:2014.11.27
カナダのアグルカック環境大臣は、水銀含有製品の製造および輸入に初の規制を導入することを発表した。カナダでは大気から降下する水銀の95%以上が国外の汚染源に由来するなど、水銀汚染の大部分は国外の汚染源から生じている。また、北部地域を中心に野生生物を食料として利用している人も多く、水銀は食物連鎖の上位へと移動することから、環境への放出の削減は重要である。新たな規制では、製造および輸入されるさまざまな種類の水銀含有製品の水銀量を制限し、安全な取扱い手順や使用済み製品の管理方法のほか、消費者に含有水銀の有無を知らせるための新たな表示義務も導入されるという。これにより2015~2032年にかけて毎年約2トンの水銀がカナダ市場から除去され、この間に環境への水銀の放出は4100キログラム削減される見通しだという。カナダは2013年に水銀および水銀化合物の大気中への排出を削減するための厳しい措置を求める「水銀に関する水俣条約」に署名し、環境保護と健康リスクの軽減に向け取り組んでいる。
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