「オゾン層保護に関するウィーン条約」は「科学のもとに世界が団結した好例」と国連環境計画が強調
発表日:2015.03.20
「オゾン層保護に関するウィーン条約」が1985年3月22日の採択から30周年を迎えるにあたり、国連環境計画のシュタイナー事務局長は同条約について、「世界各国が正しい科学的知見に基づき団結すれば、いかに驚異的な成果をもたらすかを示す好例である」と強調した。同条約および「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」は、全締約国(197カ国)の批准を達成した世界初かつ唯一の国際環境条約である。最新の科学的評価では、議定書に基づく国際協力により、すでにオゾン層破壊物質の生産・消費の98%以上が段階的に廃止され、オゾン層は2050~2075年までに1980年以前のレベルまで回復する見込みである。その結果、紫外線の増加による世界の皮膚ガン発症を2030年までに年間最大200万件防止するほか、農業や動物、森林、生態系等への悪影響を回避し、気候変動緩和の面でもCO2換算で1350億トン以上の排出抑制効果をもたらしているという。アメリカ環境保護庁からも、議定書による多大な効果について報告されている。
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