アメリカ国立再生可能エネルギー研究所、乗用車からの温室効果ガス排出削減の方法を検討
発表日:2016.08.08
アメリカエネルギー省(DOE)の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)は、2050年までに温室効果ガス(GHG)の排出を80%削減するという政府目標の達成に向け、乗用車の排出削減方法を調査した。国内運輸部門では、乗用車が石油燃料使用の63%、GHG排出の61%を占め、最大のGHG発生源となっている。そのため、各種自動車技術や低炭素型代替燃料について、乗用車のGHG排出を大幅削減できる組み合わせを探った。その結果、ハイブリッド車を含めた従来型エンジン車は燃料の大部分を低排出型バイオ燃料に替えなければ目標を達成できないことが判明。一方、電気自動車は、電力の70%超を再生可能エネルギーまたは原子力でまかなっている地域ならすでに2050年目標を達成しているとみられ、燃料電池車も、燃料水素の48%が再生可能エネルギーで作られていれば目標達成が可能だという。また、車車間・路車間通信や自動運転の技術も効果が期待できるが、実用化や普及の時期が見通せない。このためNRELは、2050年目標を達成するにはあらゆる乗用車技術を総動員した全システム型アプローチが重要だとしている。
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