ドイツのミヒャエル・オットー環境保護財団等、農地の生物多様性向上のため実証プロジェクトを開始
発表日:2017.01.09
ドイツのミヒャエル・オットー環境保護財団とドイツ農業者同盟(DBV)は、連邦環境省や連邦食料農業省の支援のもと、食料生産と生物多様性保全の両立を研究するFRANZ(未来の資源・農業・自然保護)プロジェクトを開始した。農作物への需要が世界的に増大するなか、生物多様性を保全するには、農地での効率的な自然保護が不可欠である。FRANZは連邦全土の10か所の実証農場において農業と自然の共存に関する理論の検証を行い、現実的で経済的に実行可能な解決策を探る。様々な生物種(植物のほか、ハチ、鳥、両生類、野ウサギ等)の個体数の動態、花粉媒介や土壌の変化を調べる生態学的研究のほか、社会経済的観点の研究も行い、農業における自然保護対策の実行を妨げる、農業法および環境法上の障害も特定するという。プロジェクトの成果はドイツ全土に応用可能で、各州の農業環境プログラムやEUの共通農業政策(GAP)にも有益と期待される。FRANZは全体で10年が計画されており、2019年末までの第1プロジェクト期間には約370万ユーロが投入される。
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