地球温暖化へのHFC類の寄与度が今後、増大
発表日:2009.06.22
アメリカ海洋大気庁(NOAA)地球システム研究所の研究者らは、今後、地球温暖化へのHFC類の寄与度が増大するおそれがあるとする研究成果を米国科学アカデミー紀要に発表した。HFC類はオゾン層を破壊する塩素や臭素を含まないため、フロン等の代替物質として冷蔵庫やエアコン等に利用されている。一方、分子レベルではCO2の数千倍という強力な温室効果を有し、京都議定書の規制対象ガスの一つとなっている。現在、HFC類の地球温暖化への寄与度はCO2の1%にも満たないが、今回の研究により、2050年にはCO2の寄与度の7~12%に達するおそれがあることが分かった。特に途上国での使用量の増加が次第に大きな要因になり、2050年には途上国でのHFC類の使用量は、先進国の8倍以上に達する見込み。各国でのエアコンや冷蔵庫等の需要増、さらに、モントリオール議定書で、先進国は2020年までにオゾン層破壊物質を段階的に廃止し、途上国も2012年以降、段階的廃止に取り組むとしている点がHFC類等の使用増加につながるという。
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