国連環境計画、途上国の研究者の環境文献へのアクセスを支援
発表日:2009.07.16
国連環境計画(UNEP)などが設立した、環境研究論文にオンラインでアクセスできるシステム(OARE)が、途上国の研究者に高く評価されている。このシステムはUNEP、エール大学、340社以上の出版社、科学関係学会等が2006年に設立したもので、100ヶ国以上の途上国において、2500件以上の査読済み科学誌等にアクセスすることができる。OAREは工業国と途上国との間の知識の格差を縮小しようという、UNEPの目標に応えたもの。ケニアで環境保健分野の博士号を取得しようとしている女性からは、OAREが文献の検索や研究計画の策定に非常に役立ったという声も寄せられている。UNEPのシュタイナー事務局長は、世界中の人々がより容易にかつ効率的に環境分野の研究にアクセスできるようにすることがOAREの目的だと強調した上で、デジタル化の時代において知識と情報を共有し、地球規模でグリーン経済を実現するために必要な変革に力を与えると期待を示した。2006年以来、OAREへのアクセスは7倍に増加している。