国際エネルギー機関、2019年のエネルギー関連CO2排出量は333億トンで予想に反し横ばいと報告
発表日:2020.02.11
国際エネルギー機関(IEA)によると、2019年の世界のエネルギー関連のCO2排出量は333億トンで、予想に反し増加に歯止めがかかった。2019年は、世界経済が2.9%成長したなか、同排出量は横ばいであった。風力と太陽光を主とする再生可能エネルギーの普及や石炭から天然ガスへの転換、原子力発電量の増加などが進んだ先進国で発電に伴うCO2排出量が減少したこと、また、多くの経済大国において2018年よりも温暖であったこと、及び一部の新興国で成長が鈍化したことが影響したという。国や地域別にみると、アメリカが1億4000万トン(2.9%)減と、国としては最大の削減量となった。EUは1億6000万トン(5%)減、日本は4500万トン(約4%)減であった。その他の地域のCO2排出量は約4億トン増加しており、このうち約80%は石炭火力発電の拡大が続くアジア諸国によるという。IEAのビロル事務局長は、2019年がエネルギー関連CO2排出増の単なる一服ではなく最終的な峠越えの年だったと言えるよう尽力すべきだと語った。
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