世界資源研究所、南極大陸で見られる気候変動の5つの兆候を報告
発表日:2020.04.10
世界資源研究所(WRI)の職員が南極を訪問し、気候変動の影響とみられる以下の5つの兆候を報告した。1)南極の空気も海も温暖化:南極半島は地球上で最も急速な温暖化が進んでおり、過去50年間で気温が約3℃上昇し、世界平均の0.9℃を大幅に上回っている。また南極海の一部地域では水温が3℃も上昇している。2)氷が急速に溶けて後退:南極の氷の喪失率は、2012年以降はそれ以前の20年間と比べて3倍のペースになっており、地図の描き直しが必要とされている。3)ペンギンの個体数減少:南極半島沖の海域ではオキアミが70~80%減少しており、オキアミを餌とする種類のペンギンは近年減少している。4)雪が赤く染まる藻類の繁殖:赤い色素を産生する藻類は、気温が上昇すると大量に繁殖し、雪面の反射率を低下させて雪解けを促進させる。5)コケや地衣類による緑化の進行:南極でもコケや地衣類、草などの緑に覆われている場所があり、緑の中を歩くペンギンが撮影された。
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