イギリス気象庁、京都における桜の満開時期に与える人為的な影響を分析
発表日:2022.05.20
イギリス気象庁(MetOffice)は、気候変動と都市開発により、京都における桜の満開時期が早まっているとの研究結果を発表した。2021年は1200年にわたる京都の記録で最も早い、3月26日に桜が満開となった。京都市中心部の3月の平均気温は産業革命以前から数度上昇しており、気候変動と都市温暖化の両方の影響を受けていることがわかる。研究チームは、コンピュータモデルから人為的な温室効果ガス排出を取り除いた自然の気候と、現在の気候を比較した。また、京都市中心部と近隣の農村部の気温観測記録を比較し、1940年代以降、中心部の方が農村部より早く気温が上昇していることを確認した。結果、温室効果ガスの排出や都市の温暖化などの要因により、京都の3月の平均気温が上昇し、満開の時期が11日早くなることが明らかとなった。温室効果ガスの排出がこのまま続いた場合、桜の満開時期は、今世紀末にはさらに1週間近く早まると推定される。
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