世界気象機関、ラテンアメリカ・カリブ海地域の気候に関する報告書を発行
発表日:2022.07.22
世界気象機関(WMO)は、ラテンアメリカ・カリブ海地域の気候に関する報告書を発行し、2021年、大干ばつ、異常降雨、陸上・海洋熱波、氷河融解などの気候変動による異常気象が、同地域にもたらした影響を報告した。同地域では、こうした災害が何百人もの命を奪い、作物生産とインフラへの深刻な損害、経済的損失、人間の移動につながっている。アンデス山脈の氷河は50年足らずの間に面積の30%以上を失い、チリ中央部の大干ばつは、過去1,000年間で最も長い期間続いている。アマゾン、ブラジル北東部、中米、カリブ海諸国、メキシコの一部では干ばつが増加し、中米とカリブ海諸国ではハリケーンの影響が強まる可能性がある。気候変動は中米のサンゴ礁、アマゾンの森林などを脅かしており、それらはすでに取り返しのつかないダメージを受け、危機的状況に近づきつつある。気候関連災害の悪影響を軽減し、支援するためには、気候サービス、早期警報システムの強化、持続可能な投資が必要だが、同地域では十分に展開されていない。
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