欧州環境庁、気候変動対策としての土壌管理の潜在力を報告
発表日:2022.09.08
欧州環境庁(EEA)は、欧州の温室効果ガスの純排出源となっている土壌に関し、その管理による排出量削減対策としての効果と課題などについて報告した。2019年、欧州連合(EU)における土壌からの温室効果ガスの純排出量はCO2換算で約64メガトンと、EU全体の純排出量の2%弱、国際航空からの排出量の約半分に相当する。土壌の炭素貯留量を増やし、炭素損失を減らすために、泥炭地の再生やアグロフォレストリーのような緩和策があり、これは多くの場合、生物多様性や水質などにとっても良い効果をもたらす。しかし、土壌の種類や地域の気候、土地の管理方法によっては、メタンや亜酸化窒素など他の温室効果ガスの排出が増加する可能性がある。さまざまな土地管理手法が、気候や自然再生に与える影響を推定するための科学的根拠のある方法を開発・使用することが重要であるが、全体として、EUの土地利用・土地利用変化および林業(LULUCF)部門は、大気中からCO2を除去する重要な炭素吸収源である。
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