イギリス、農法の違いによる温室効果ガス排出量の差の研究に1260万ポンドを拠出
発表日:2010.11.03
イギリスのジム・ペイス農業担当大臣は、農業による気候変動への影響の研究に対し、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)と地方政府が1260万ポンドを拠出すると発表した。イギリス全体の温室効果ガス(GHG)排出量のうち、農業に起因する部分は約8%とされる(亜酸化窒素では76%、メタンで38%)。しかし、この数字は農法の違いによる差や、新たな取組み・政策による効果は考慮されておらず、一般的な排出量数値と家畜数などの全国統計を利用した簡便法によって計算されている。今回の研究では、亜酸化窒素の排出量削減につながる肥料散布時期や、メタン排出量の少ない家畜品種や農法等、効果的なGHG排出削減手法を農家に提示することを目指し、全国16の研究機関が参加して4年半にわたり各種研究を実施する。その第1段階として、同研究ではまず、現在の排出量データの精度向上に取り組むという。イギリスの農業界は2010年2月にGHG排出削減の行動計画を発表しており、ペイス大臣は、「今回の研究投資により、最も有効な対策を明らかにできる」と期待を表明している。
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