ドイツ連邦環境庁、排出量取引の収益性について解説
発表日:2023.01.03
ドイツ連邦環境庁(UBA)は、排出量取引は気候変動対策と社会的適合性、経済的競争力を両立させるものであると強調した。EU域内排出量取引制度(EU-ETS)のオークションによる同国の収入は2022年に合計68億ユーロを超え、2021年の53億ユーロに比べて大幅に増加した。同国のEU-ETSと国別排出量取引(nETS)からの収益はすべて気候変動基金に流れ込み、水素産業の発展、エネルギー効率の促進などのプログラムを支援している。EU-ETSは発電所や大規模な産業施設、欧州域内の航空交通から排出される温室効果ガスを対象としていて、排出枠は毎年削減されている。2022年、欧州エネルギー取引所でオークションにかけられた同国の排出枠は前年より大幅に減少した一方、平均価格は80.32ユーロと、2021年の52.50ユーロより大幅に上昇した。市場参加者は、政策の枠組みの対象が気候変動対策に向けられてきていることを認識し、気候変動に配慮した技術や生産方法への投資に必要な経済的インセンティブが生まれつつある。
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