イギリス、家畜が吐き出す温室効果ガスを新たな飼料で削減可能とする研究結果を発表
発表日:2011.04.01
イギリス環境食糧農村地域省(DEFRA)は、飼料を変えることで、ヒツジ、ウシ等の家畜が排出する主要な温室効果ガス(メタン)を削減できるとの研究結果を発表した。これは、農業による気候変動への影響を避けるため、レディング大学および生物環境農村科学研究所(IBERS)によって実施されたもの。現在、農業による温室効果ガス排出量はイギリス全体の9%であり、そのうちの半分を家畜由来が占める。最新の調査では、農業によるメタン排出量はイギリス全体の41%に上るという。飼料による排出メタンの削減率は、コーンサイレージ(トウモロコシを発酵させた飼料)の増量(25%から75%へ)により、乳1キロ当たり6%、シュガーグラス(イネ科の多年生牧草)の導入により、家畜の増加体重1キロ当たり20%、ハダカエンバクの導入により、ヒツジによる排出量の33%、圧搾菜種の導入により、乳牛の乳1リットル当たり20%、等を見込んでいる。今後は、これらが他の環境に及ぼす影響や、実施コスト等の実務的な面を長期的に検討していきたいとしている。
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