（独）農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センターは、福島県川俣町で放射性物質を含む稲わら等の減容化実験設備を、2012年12月21日公開すると発表した。同センターと東北農業研究センターでは、（独）森林総合研究所と共同で、福島県川俣町との連携の下に、東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故により放射性物質に汚染された稲わら等の安全な減容・安定化技術開発に関する実証試験に取り組んでいる。今回公開するのは、農地や林地等から発生する放射性物質を含む稲わらや雑草、枝葉等を、1)荒粉砕し、2)火力乾燥、3)ハンマーミルで粉砕、4)複数の材料を混合処理、5)ローラー・ディスクダイ式成型機でペレット状に圧縮成型、6)水分15%以下まで仕上げ乾燥し、安定的に貯蔵できるようにする減容化設備。この設備により、容積を5分の1～10分の1に減容化することができる。なお、同設備は作業時の放射性物質の周囲への飛散を防ぐ構造で、作業者の安全性を確保している。