（独）理化学研究所と（株）ダ・ビンチは、太陽光の熱を回収し効率よく発電する「熱電併給システム」を考案したと発表した。これは、太陽光の熱を効率良く集め、タンクの水を温めて蓄熱し、必要な時にこの熱を取り出して発電と給湯を行うもの。太陽が出ている時は、朝日から夕陽までどの角度からの太陽光も回収できるよう、同心円状に刻んだ溝で集光するパネル型のフレネルレンズを立方体状に組み合わせ、内部に設置した逆T字型の熱交換器に熱を集める。こうして集まった熱を蓄熱タンクの水に伝え蓄熱し、電気が必要な時に、温水が持つ熱エネルギーを発電機である「ロータリー熱エンジン」に供給し、熱媒体を気化させてエンジンを回し発電することができる。両者は今後、地方自治体などと連携し、遊休地を利用した中小規模の分散型電源として活用を図る計画で、2013年中に出力1kWクラスの試作機を、2014年には10kWクラスの実証システムの開発を目指すという。