国環研、都市大気における粒子状物質削減に係る研究プロジェクトの成果報告書を公表
発表日:2015.09.30
国立環境研究所は、「都市大気における粒子状物質削減のための動態解明と化学組成分析に基づく毒性・健康影響の評価」(研究代表者:高見昭憲)の成果報告書を公表した。同報告書は、平成24~26年度の3年間にわたって研究所が実施した微小粒子状物質(PM2.5)を含む粒子状物質の1)発生源情報、大気動態の基礎的理解に基づいた大気濃度分布の把握、2)化学組成に基づいた毒性・健康影響評価、についての研究成果を取りまとめたもの。同研究では、夏季関東のPM2.5は有機物、硫酸イオン、硝酸イオンが主要成分であること、大気中で捕集した粒子状物質による酸化ストレスの発現は実験室で生成した二次生成有機粒子による酸化ストレスの発現と比べてかなり低いことなどが明らかとなったという。同研究所では、同報告書が大気環境を保全する総合的な施策を検討するうえで役に立つことを期待している。
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