環境省は、「廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書」を公表した。現在、廃棄物等の越境移動については、1992年のバーゼル条約発効を受けて制定されたバーゼル法と廃棄物処理法の改正により、諸手続きの整備が進められている。検討会では、越境移動の現状や問題などを踏まえて、廃棄物等の越境移動管理について論点整理が行われた。今後の対応の方向性として、廃棄物処理法とバーゼル法の「すきま」の解消を解消するために、廃棄物処理法で使用済家電等の国内の管理を適正化、バーゼル法で上流に遡って国内の管理を適正化の検討が必要であることが示された。また、廃棄物の輸出においては、1）取締り現場での迅速な規制対象物認定の実現、2）バーゼル法における国内処理原則の具体化、3）バーゼル条約に基づくシップバック等の実施の確保など、輸入においては、4）環境汚染等のリスクが低い特定有害廃棄物等の輸入手続の簡素化、などが示されている。