東京大学、自動車排ガス浄化触媒のリアルタイム解析結果を発表
発表日:2007.11.07
東京大学は、同学大学院理学系研究科化学専攻・岩澤教授らが、自動車排ガス浄化触媒における、高速な酸素吸蔵・放出の動きをリアルタイムで捉えることに成功したと発表した。これは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)及び(株)豊田中央研究所との共同研究成果であり、KEKの放射光科学研究施設PFで、放射光を用いたXAFS(X線吸収微細構造)法によって観察された。その結果、触媒ナノ粒子の中で酸素が吸蔵・放出される際に、Ceイオンの電荷が最初に変化し、かなり遅れてZrイオンの周りの構造が変化するという、現在の知識では説明が困難な現象を発見した。この研究結果は、自動車排ガス浄化触媒のさらなる高性能化だけでなく、環境触媒や触媒一般の代替材料開発の指針を与える重要な情報になるという。
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