京都大など、米国に侵入したオオハリアリは食性を変化させて分布を拡大していることを解明
発表日:2017.11.15
京都大学は、岡山大学、琉球大学、ノースカロライナ州立大学及びテキサスA&M大学との日米共同研究において、日本から米国に侵入したオオハリアリの食性が侵入地で変化し、他のアリを追いやって分布を拡大していることを解明した。オオハリアリは、日本ではシロアリの捕食者として知られており、米国に侵入して分布を拡大している。今回、日米共同研究グループでは、オオハリアリの侵入による在来種への影響などを調査するため、岡山県と米国・ノースカロライナ州における野外調査、放射性炭素分析による食物年代測定を実施した。その結果、米国に侵入したオオハリアリがシロアリ以外の土壌節足動物や植食性昆虫なども捕食し、食性を変化させたことが分かった。また、その食性幅の拡大が、様々な在来アリにも影響を及ぼし、在来種の種数を減らしていることが明らかになった。これらの結果は、外来種の生態が原産地と侵入地で変化することにより、原産地の状況からは予測できない大きな影響を侵入地の生態系に与え得ることを示しているという。
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