千葉大学環境リモートセンシング研究センター等の国際研究グループは、東南アジアにおける森林伐採や森林火災に由来するCO2排出量が、エルニーニョ現象が発生しなかったことによって緩和された現象を解明した。同研究グループは、東南アジアを対象とした陸域炭素収支解析により、1980年代から1990年代に見られる強いCO2排出傾向が、2000年代において大幅に緩和されたことを発見し、その原因が2000年代には強いエルニーニョ現象が発生しなかったことに起因していることを突き止めた。この研究は、森林伐採等によるCO2の排出が、周期的な自然変動によって緩和されたことを世界で初めて示した事例であるという。