（国研）国際農林水産業研究センター（JIRCAS）は、ブルキナファソ国・環境農業研究所との共同研究において、スーダンサバンナの土壌特性に適した地中レーダー調査技術を開発したと発表した。西アフリカの半乾燥地帯（スーダンサバンナ）には後発開発途上国が集中しており、砂漠化の防止や飢餓の撲滅に向けて土壌保全等の技術開発が進められてきた。しかし、土壌型や土地生産力が数100 mの距離でも異なるという同地帯の特性が、持続可能な農法の提案等における阻害要因となっていた。同研究グループは、国際連合食糧農業機関（FAO）の分類体系を用いてスーダンサバンナの主要な土壌の局所的な分布を評価した上で、同地帯の土壌特性とソルガム収量の関係を解明し、さらに市販の地中レーダーによって土中の鉄石固結層の位置から土壌型と土地生産力を推定できることを実証した。地中レーダーによる評価手法は、土壌調査に係る専門的な知識を必要とせず、空間解像度の精度は従来法の数100倍に向上したという。