森林総研など、タイ全土のチーク林に適用できるバイオマス推定式を開発
発表日:2019.12.06
森林総合研究所、タイ王室林野局および国際農林水産業研究センターの研究グループは、タイのチーク林の炭素蓄積量(地下部を含む)評価に役立つ「バイオマス推定式」を開発したと発表した。「チーク(Tectona grandis)」は熱帯アジア原産の樹木で、高級家具材や建築材として利用されてきた。成長が早い樹種であるため、中南米やアフリカにもチーク植林地が拡がっており、炭素吸収源として軽視できないものとなっている。タイには世界有数のチーク林が存在しているが、地上部のバイオマス推定式は限られた地域でしか作られておらず、地下部の推定式を作るためのデータは皆無に近い状況であった。同研究グループは、タイ全土の18ヶ所でチークの伐採や根の掘り起こしを行い、地上部(葉、幹・枝)と地下部の重量を測定し、各部の総バイオマス(単位:kg)と幹の直径との関係などを分析した。その結果、調査地点間の差がほとんど無く、一つの式でチークのバイオマスを推定できることが明らかになったという。
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