三菱樹脂（株）は、各種食料品等の製造に伴う排水処理で生じる余剰汚泥を解消する接触ばっ気式排水処理システムを開発し、2009年7月より全国で販売を開始すると発表した。同システムは、コンパクトで増設・移設も可能なFRP製パネルタンクを新たに設置し、既存の活性汚泥処理設備につなぐだけで稼動できる。排水に最も適した有用微生物をタンクの接触ばっ気槽に投入することで、排水中の有機物が効率的に分解される。分解後の処理水は、水質汚濁防止法の定めるSS（浮遊物質）レベルの目標値を大幅にクリアしており、再び既設の活性汚泥処理設備に戻した後放流できる。また、微生物は自ら熱発散を行うため、冬期も補助熱源なしで活性化に適した温度が保たれ、浄化効率が安定する。同システム導入により、余剰汚泥が解消し、産業廃棄物としての処理費用が発生せず、また、公害防止機器としてリースが可能なため、初期投資額も軽減できるという。