兵庫県立大など、昆虫の乾燥標本と遺伝解析用サンプルの同時保管手法を提案
発表日:2019.12.26
兵庫県立大学、兵庫県立人と自然の博物館、京都大学および東京大学の研究グループは、昆虫の乾燥標本と遺伝解析用サンプルを同時に作製、保管する手法を開発した。自然史博物館には多くの昆虫標本が収蔵されているが、乾燥標本よりも保管コストがかかることから、遺伝解析用サンプルの点数が少ない。一方、標本のDNAは数カ月で劣化することから、これまで遺伝情報を用いた研究への利用が難しかった。同研究グループは、分子実験などで使われる「0.2mlチューブ」に入れた昆虫の脚や筋肉組織の液浸サンプルを、乾燥標本とともに昆虫針に固定する標本作製方法を考案した。乾燥サンプルと2つの保存液(99%エタノール、99%プロピレングリコール)に液浸したサンプルについて、DNAの残存状態を比較検証した結果、乾燥サンプルは6カ月後にDNAの断片化が進んでいたが、液浸したサンプルは断片化が抑制され、遺伝解析に活用できる長さのDNAが12カ月以上残存していることが確認された。標本1点当たりの作製コストは約10円程度で、昆虫愛好家への普及・浸透や、昆虫標本の遺伝資源としての価値創出が期待できるという。
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