日本自然保護協会、オオルリシジミの保全活動の成果を紹介
発表日:2020.11.11
(公財)日本自然保護協会は、絶滅危惧種のチョウ「オオルリシジミ」の保全活動の成果を紹介した。同会は2016年に「生物多様性保全室」を開設し、チョウの中でも減少率が高いとされる「草原のチョウ」に注目した保全活動を行っている。今回、環境省のレッドリストにおいて絶滅危惧1A類とされているオオルリシジミの保全活動について、成果が上がりつつあるとして取組状況を紹介した。2017年、同会はチョウ(幼虫)の食草である在来種のマメ科植物「クララ」を、国営アルプスあづみの公園内に移植した。さらに、クララの管理マニュアルの作成し、地元住民にクララの苗を配布し、オオルリシジミが市内各所に分布域を拡大できるよう「専門家だけでは手の届かない広い範囲」の活動も行っている。これらの取組により、2020年の市民参加型調査において10地点・32件(2019年度までは3件)の目撃情報が得られるなど、オオルリシジミの分布域は拡大していると考えられた。今後も、同会はオオルリシジミをはじめとするチョウ類の絶滅を回避するため市民参加型の活動を継続していくという。
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