環境省、タンチョウなど希少野生動物の傷病個体収容結果(令和2年度)を公表
発表日:2021.05.10
釧路自然環境事務所は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウ、タンチョウ、オジロワシ及びオオワシの令和2年度の傷病個体収容結果を公表した。環境省は、国内希少野生動植物種の保全のため、傷病個体(死体を含む)が発見された際には収容し、現場状況や収容個体を調査し原因の解明に努めている。令和2年度は、4種で合計117羽の傷病個体(死体を含む)を収容し、前年度の118羽に比べて1羽減少した。最も多い収容原因は交通事故だった。特に個体数が約165羽と推定されているシマフクロウにおいては、収容数9羽のうち、収容原因は「列車事故」、「捕食・襲撃」が各2件、「交通事故」、「感電事故」、「羅網」、「溺死」、「標識調査時収容」が各1件だった。またオオワシは24件収容され、収容要因としては「列車事故」が10件、「不明」が6件等であるが、2件の「鉛中毒」が確認されている。北海道においては鉛弾の使用に加え、平成26年10月から所持も禁止されており、同省は鉛中毒について注視していくという。