神戸大、外来アリ防除の効率化に資する環境DNA検出技術を開発
発表日:2021.05.26
神戸大学を中心とする研究グループは、特定外来生物「アルゼンチンアリ」の環境DNAを精度良く、効率的に検出する技術を開発した。同種は1993年頃に侵入した南米原産の小型アリで、定着の予防や根絶が困難な種と見られている。同大学は、今後の防除計画策定に役立てるために、アルゼンチンアリ以外のDNA配列が増幅されないようデザインしたリアルタイムPCRによる「検出アッセイ」を設計した。神戸市(ポートアイランドの公園)および京都市(伏見区の住宅地)を研究フィールドに選び、同地で採集した表土サンプルを用いて今回設計した手法を試行したところ、従来の捕獲(粘着トラップ調査)による生息域の把握と矛盾しない結果を得ることに成功し、アリ駆除剤の要否判断や計画的な散布などに活用できることが分かった。土壌サンプルによる環境DNA検出技術は、侵害性アリの防除の確度と効率を飛躍的に向上させる可能性を有しており、外来生物防除のモデル的な取組を支えるツールになるという。
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