昭和電工（株）と（株）プランテックは、焼却炉での熱電発電の実用化に向けた本格的な実証実験に着手したと発表した。熱電発電は、未利用のエネルギーを有効活用する新技術として、焼却炉や自動車、船舶、装置などのメーカーから早期の実用化を望まれており、また、CO2排出削減のための環境技術としても期待されている。両社はこれまで、昭和電工が開発した中温域（300～600℃）での高変換効率が特長の熱電素子および熱電変換モジュールを使用し、廃棄物焼却炉の廃熱による熱電発電の実用化に向けた実証実験に着手しており、すでに4ヶ月（3000時間）の連続運転に成功してきた。今回さらに、2010年2月より、プランテックが施工した焼却炉に、耐久性を向上させた新型の熱電発電モジュールを設置して実証実験を行う。国内に数千件の施設が存在する廃棄物焼却炉の廃熱は中温域であることから、同実験は中温域の熱電発電の実用化に向けた一歩となるという。