極地研など、アイスコアによる鉱物ダスト分析手法を高精度化
発表日:2021.09.28
国立極地研究所を中心とする研究グループは、氷床上に降下した鉱物ダストの起源を連続的に解析する手法を開発した。極地の氷床を掘削して得られたアイスコアには気候変動に関わるさまざまな情報が保存(記録)されており、過去の気温やCO2濃度の変化の復元などが行われている。とりわけ北極グリーンランドのアイスコアは比較的保存状態が良く、エアロゾルの起源推定などに活用されている。同研究グループは、グリーンランド氷床の上に飛来し、毎年、雪の層の中に保存される「鉱物ダスト」に着目し、電子顕微鏡を用いて一粒ずつケイ酸塩鉱物の種類を同定する手法を用いて、詳細な分析の阻害要因(微量・低濃度)を克服した。過去100年間(1915-2013年)にわたるケイ酸塩鉱物12種の構成割合を整理した結果、鉱物の組成変化には2つのパターン(数10年スパン、10~15年スパン)があることが分かり、1950年~2004年の間に「カオリナイト」という鉱物の割合が増大していることが明らかになった。また、グリーンランドにおける寒暖の変化と各鉱物の割合を比較し、大気の流入状況と照らした結果、温暖期はグリーンランド由来の雲母・緑泥石・長石が優勢となり、寒冷期は遠方(カナダ、アラスカ)からのカオリナイト供給量が増加する仕組みの存在が示唆されたという。
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