埼玉県、中川水循環センター「汚泥消化・バイオガス発電システム」を稼働
発表日:2021.11.02
埼玉県は、流域下水道として全国最大規模の「汚泥消化・バイオガス発電システム」が完成し、令和3年11月1日に稼働開始したと発表した。同県の流域下水道では、9つの水循環センターで県の人口の75%にあたる558万人の下水を処理している。この下水を処理するにあたり、多くの温室効果ガスを排出していることから、これを削減する取組として、中川水循環センター(三郷市)に再生可能エネルギーを利用できる新たな汚泥処理施設を整備し、同県と契約したTC・月島中川水循環センター消化ガス発電事業共同企業体が設置・運営し、クリーンな電気はFIT制度を利用して売却することになった。同システムは、水循環センターで、家庭や工場などで発生した下水をきれいな水にする際、下水中の汚れを、汚泥として集め、汚泥消化タンクにより、微生物で分解させて約半分まで減量する。このときに発生する、化石燃料に由来しないクリーンエネルギーであるバイオガスを汚泥の焼却に利用するとともに、民間事業者のバイオガス発電機の運転に活用し、需要家に再生可能エネルギーを供給する。同県では、整備の効果として、汚泥の焼却量が減少することで、温室効果ガスをCO2換算で12,400トン/年削減。また、再生可能な電力を供給することで、温室効果ガスをCO2換算で4,600トン/年削減を見込んでいるという。
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