北陸先端科学技術大学院大学、植物由来の超強力接着剤の開発に成功
発表日:2010.02.24
北陸先端科学技術大学院大学は、同大学のマテリアルサイエンス研究科・金子大作助教の研究グループが、植物由来の超強力接着剤を開発したと発表した。近年、化石燃料の枯渇問題や環境負荷の低減への要請が高まるなか、同研究グループは、自然界に存在する「カテコール基」の接着性を利用した接着剤の開発を進めてきた。今回、あらゆる植物の細胞壁に含まれるポリフェノールの一種である桂皮酸類と酢酸誘導体などの触媒を混合し、加熱することで、カテコール基を多く含み、既存の瞬間接着剤の約2倍の接着強度を持つ接着剤の開発に成功した。この接着剤は、天然物が原料であるため環境調和性が高く、毒性が低い上に、モノマー(単位分子)を数種類組み合わせて重合していく高分子型の接着剤であるため、従来の天然物由来の接着剤と違って組成を容易に変更できるという特徴を持つ。今後、異種材料の接合や各種繊維との複合化など、様々な応用が期待できるという。
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