経済産業省は、トランジション・ファイナンスの推進を目指し、脱炭素への移行に向けた分野別の技術ロードマップを策定しており、今回「セメント分野」と「紙・パルプ分野」についてとりまとめ、公表した。同省は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再エネ等に加えて、CO2多排出産業が着実に脱炭素化に向かうための移行（トランジション）の取組への資金供給を促進していくことが重要と捉え、環境省・金融庁と共同で「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針（2021年5月）」を定めていた。これまでに、鉄鋼分野、電力分野などのロードマップを公表しており、今回は新たに2分野のロードマップが取りまとめられた。企業がトランジション・ファイナンスを活用した気候変動対策を検討するにあたり、このロードマップを参照することを想定しているという。