環境省は、「化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応－EXTEND2022－」を策定した。同省では前回の「EXTEND2016」策定から5年が経過したことを受け、令和3年度よりその振り返りを行った。その過程で、「化学物質の内分泌かく乱作用に関する検討会」とその下部委員会から意見を聴取した。これを踏まえ、「EXTEND2016」を受け継ぐ新たなプログラムとして「EXTEND2022」を策定した。これまで進めてきた「EXTEND2016」と同様の構成となっているが、新たな対応として、試験・評価の対象物質として、農薬や、医薬品を含むPPCPs（Pharmaceuticals and Personal Care Products）を積極的に取り上げている。また、新しい試験法を用いた試験・評価に着手することや、欧米で研究が進む動物を用いない新たな評価手法（New Approach Methodologies: NAMs）の活用方策を検討することが示されている。さらに、評価において複合影響評価の視点を考慮することなどが盛り込まれている。