物流センターの低炭素化に寄与!茶殻を配合した防音パネル
発表日:2023.02.01
(株)伊藤園は「茶殻配合防音パネル」の環境性能を紹介した。同社は“お~いお茶”などの製造過程で排出される含水状態の茶殻をリサイクルする技術(茶殻リサイクルシステム)を保有している。同システムを基軸とする異業種との共同開発を進め、2001年の茶配合ボードを皮切りに、数々の茶殻リサイクル製品を生み出してきた(総計100種類)。近年では、茶殻のリサイクルに加え、茶殻や茶殻リサイクル製品のアップサイクルにも視野を広げている。2022年に入り、茶殻をアップサイクルした茶殻配合樹脂の開発に成功し、岐阜プラスチック工業(株)と共に応用研究を進めてきた。「茶殻配合防音パネル」は、先行研究の成果(茶殻配合軽量パネル)を高付加価値化したもの。軽量パネルの表面に微細な開孔を設けることで、平均16dB、最大で20dBの騒音を抑制できる。2023年4月1日に稼働する物流センター(施主:東洋メビウス株式会社、所在地:埼玉県熊谷市)の外構工事に採用されている。同工事にて築造される全長約60 mの防音壁には “お~いお茶”600mlペットボトル換算で約200本分の茶殻を配合した「茶殻配合防音パネル」が導入される。約2,100kgの軽量化(一般的な防音パネル比)が図られたことで、資材搬入時の燃料が約750 kl(軽油換算)、CO2排出量が約1,930 t削減される(同社試算値)。また、設置作業の省力化が期待され、他の茶殻リサイクル製品受注という思わぬ効果も発現した(例:茶殻入りデザインウォール)。“お茶をお客様の身近な製品へ活用する”というコンセプトのもと、引き続き、茶殻リサイクルシステムによる新ビジネス創出に取り組むという。
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