石西礁湖のサンゴ「やや回復」 2022年12月調査結果
発表日:2023.03.14
環境省那覇自然環境事務所は、西表石垣国立公園の石西礁湖海域におけるサンゴ白化現象の調査結果を公表した(調査期間:令和4年12月2日~12月13日)。前回調査の令和4年9月は平均白化率が9割を超えていたが、その後、海水温が下がり「薄色」や「白化」の群体のうち回復した群体があった。一方、9月時点で「白化」であった群体が死亡し、「死亡」の割合が高い値になった。大規模白化が見られた平成28年12月と比較すると、本調査はサンゴ群体全体の「健全」と「薄色」の割合は高く、平成28年より被害が抑えられたといえる。多くの調査地点では、大規模白化以降ゆるやかに回復したが、令和4年9月から12月の調査時には被度が低下しているところが多かった。これは、令和3年調査時より死亡群体が増加したためと考えられる。今後の対応は、同調査において「薄色」や「白化」に分類された群体が、今後回復又は死亡すると見られることから、今後の白化状況の推移は、例年のモニタリング調査の一環として実施する追跡調査や、環境省生物多様性センターが実施している「モニタリングサイト1000サンゴ礁調査」により石西礁湖の近隣海域も含めた把握を進め、来年度も引き続き今年度に発生した大規模白化現象の影響把握に努めるという。