マグネットシートで防災行動に大きな差(環境省ナッジ事業)
発表日:2023.09.01
環境省は、令和3年度から(株)サイバー創研と(株)電力シェアリングにより実施されている「意識変革及び行動変容につなげるナッジの横断的活用推進事業」の成果を公表した。同省は、ナッジ(英語 nudge:そっと後押しする)やブースト(英語 boost:ぐっと後押しする)を始めとする行動科学の知見を活用してライフスタイルの自発的な変革を創出する新たな政策手法を検証するとともに、産学政官民連携・関係府省等連携のオールジャパンの体制による日本版ナッジ・ユニット BEST(Behavioral Sciences Team)の事務局を務めている。今回の実証実験では「気候変動×防災」の観点で災害リスクの理解等の防災に関するリテラシーや、食料・水の備蓄等の災害への備えについて、科学的根拠に基づき一層の向上を図った。調査会社のモニタのうち、神奈川県内と北海道内の地方公共団体に居住する世帯(各年度でそれぞれ600世帯)を2つのグループ(300世帯ずつ)に無作為に割当て、介入群にマグネットシートを送付した。4週間後に、防災リテラシー等に関する一部記述式の習熟度調査を各グループに実施した。その結果、マグネットシートを送付したグループにおいて、住まいの地域の災害リスクの理解、食料・水の備蓄・確認、家具の配置や警報機の設置、一時避難場所や避難所の把握、家族との集合場所の決定等の項目での改善が統計的有意に実証されたという。
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