（株）日立製作所とバブコック日立（株）は、フィンランドの大手電力会社のフォータム社の協力のもと、火力発電所の排気ガスからCO2を分離・回収し、貯留するCCS技術の実用化に向けたCO2回収技術を開発したと発表した。近年、CCS技術はCO2排出削減に有効な手段として世界的に注目されている。日立グループは、2008年5月に、フォータム社の協力を受けてCCS技術の研究を開始。今回、排気ガスの循環部分の腐食を防ぐ独自の酸素燃焼システムを構築し、従来に比べてコストを大幅に低減できることを実証した。また、独自の熱交換システムの導入により、CO2回収に必要な動力を低減することで、発電所の効率低下を1～2%抑えられることを確認した。さらに、空気燃焼から酸素燃焼への切り替え時や出力を下げて運転する際にも炎を維持する、高性能のバーナーを開発し、安定的なプラント運転を可能にしたという。