大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査結果(令和3年度)を発表
発表日:2023.11.30
環境省は、令和3年度大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査の結果を公表した。この調査は、地域人口集団の健康状態と大気汚染との関係を定期的・継続的に観察、所要の措置のため、平成8年度から毎年度実施している。例年どおり、3歳児と6歳児を対象に、調査結果の単年度解析と、平成9から令和3年度の3歳児調査、平成16から令和3年度の6歳児調査の統合したデータを用いた経年・統合解析を行った。令和3年度調査の回答者数は、3歳児が約6万5千人、6歳児が約6万8千人で、単年度解析では、呼吸器症状有症率及び対象者別背景濃度の平均値と呼吸器症状有症率は、大気汚染物質濃度が高くなるほど有症率が高くなる傾向はみられなかった。大気汚染物質以外では、「本人のアレルギー疾患の既往あり」や「親のアレルギー疾患の既往あり」で、オッズ比が2から3程度の統計学的に有意(p<0.05)な結果を得た。今後は、経年・統合解析において、長期的な大気汚染の傾向を考慮し、5年程度の統合したデータを用いた経年比較などの解析方法を検討。追跡解析では、10年度分以上のデータが蓄積したことから、平成28年度からぜん息の発症・持続についての経年解析を追加するなど、追跡統合解析の評価方法とデータの取扱いの検討を進めるとしている。
▲ページ先頭へ
新着情報メール配信サービス
RSS