帝人(株)、多段型生物処理装置による省エネ型下水処理技術の有用性を検証
発表日:2010.09.16
帝人(株)は、日本下水道事業団と開発を進めてきた「多段型生物処理装置」による省エネ型下水処理技術について、約1年半にわたるパイロット試験を経て、技術の有用性を確認できたと発表した。この処理装置は、生物反応槽を多段に区切り、各曝気槽内に特殊繊維を用いた微生物担持体を配列して、食物連鎖の場を生物反応槽内に構成させることにより、汚泥レス・省メンテナンス・省エネ・低コストなどを実現するもの。今回のパイロット試験では、同装置の使用によるエネルギー消費量や余剰汚泥発生量を、従来の標準活性汚泥法との比較により評価・検討した。その結果、同装置は、従来の方法に比べて余剰汚泥発生量を80%以上削減することができ、下水道処理場内の全消費エネルギーを最大10%程度、CO2発生量を最大15%程度削減できるという。両者は今後、共同開発をさらに1年間延長し、総汚泥発生量のさらなる削減と、それに伴うエネルギー消費量の20%以上削減を目標に、処理技術の検討を進めるという。
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