（株）IHIと三菱自動車工業（株）は、米国ワイトリシティ社と、今後進展が予想される非接触充電方式について、電気自動車（EV）に最適な構造やインフラへの適用を目指し、研究開発を推進することに合意したと発表した。非接触充電とは、車体（受電装置）と送電装置が近接していれば電力を伝えることのできるワイヤレス技術のことで、ワイトリシティ社では、すでに磁界共鳴方式を開発・商品化している。この方式は、従来の電磁誘導方式やマイクロ波送電方式に比べ、車体と送電装置が離れていても充電が可能で、効率も高いことに特長があり、3kWを超える電力を、20cm離れても効率90%以上で送電できる。今回、3社は、非接触充電開発の第一段階として、1）非接触充電インフラのあり方、2）非接触充電に関する法的な面の課題の明確化と提案、3）受電装置を組み込んだEV車体と、送電装置との充電実証、を中心に進めていく。これらの開発により、将来は自宅やショッピングセンターの駐車場のみならず、短時間の駐停車時にも充電が可能となるなど、ユーザーの利便性の大幅な向上を目指すという。