(株)東芝と(株)IHI、可搬型の放射能汚染水処理システムを共同開発
発表日:2011.12.22
(株)東芝と(株)IHIは、トラック等による移動が可能な、可搬型の放射能汚染水処理システムを共同開発した。同装置は、福島第一原子力発電所で2011年8月から稼働している汚染水処理装置を小型化したもの。低濃度の汚染水をポンプで汲み上げ、吸着材が入った容器の中で汚染水から放射性セシウムを除去するという仕組みで、汚染水の処理能力は1時間当たり1トン(1m3)。処理した水の放射性セシウムの濃度は、10ベクレル/kg以下にすることができる。また、放射性物質を取り除くための吸着材を格納する容器内部には遮へい体を設置し、安全性に配慮した構造となっている。今回、処理装置を国際標準の小型(20ft)コンテナに搭載することで、トラック等による移動が可能となり、様々な場所で、放射性セシウムを含んだプール水や農業用水、除染で発生した水等の処理を行うことができるようになった。今後、2012年1月から東芝が中央官庁や地方自治体などと、同装置を使った活動について協議する予定で、両社では、今後も最先端の技術開発を進め、被災地の復興や社会に貢献できるよう努めていくという。