（株）IHIは、関係会社のアイ・エイチ・アイ・アムテック（AMTEC）が、国土交通省四国地方整備局向け海洋環境船「美讃（びさん）」を建造し、高松港湾・空港整備事務所坂出港分室係船場にて引き渡しを行ったと発表した。今後「美讃」は、備讃瀬戸など瀬戸内東部で稼働中の「わしゅう」の後継船として、同海域の海洋環境整備事業に従事する。海洋環境船は、海面に浮遊するゴミの回収、海難事故等で流出した油の回収、環境調査まで幅広い業務を行う船である。そのため同船は、コンテナ昇降式のゴミ回収装置や浮遊堰式の油回収装置、水質測定装置等を装備し、それらの発進・停止、制御、監視を遠隔操作できるようにすることで、運航・回収作業の自動化、省力化を図るとともに、油回収など粗悪環境下での作業を最小限にし、安全性が確保できるようにしている。同船は、AMTECとして、2011年1月に引き渡した近畿地方整備局向けの「海和歌丸」に続き、4隻目の海洋環境船だという。