(独)産業技術総合研究所、廃プリント基板から電子素子を種類別に回収する選別技術を開発
発表日:2012.05.17
(独)産業技術総合研究所の環境管理技術研究部門リサイクル基盤技術研究グループは、廃プリント基板から電子素子を種類別に回収する選別技術を開発し、日本エリーズマグネチックス(株)と共同で、その量産型の選別装置を開発した。プリント基板には多くのレアメタルが含まれており、プリンタ基板からはく離した電子素子の混合物から、タンタルなどの重要なレアメタルを含む素子だけを選別・回収する技術の開発が切望されている。今回開発した装置は、タンタルコンデンサーなど特定の電子素子だけを回収できる「複管式気流選別機」と、アルミ電解コンデンサーや水晶振動子などをあらかじめ選別できる「傾斜弱磁力磁選機」。両選別機を組み合わせたシステムでは、廃混合電子素子群からタンタルコンデンサー(レアメタルを含有)をはじめとする電子素子群を、種類別に80%以上の高純度で回収できる。これにより、都市鉱山からのレアメタルリサイクルの加速が期待されるという。今後、両選別機を含むタンタルコンデンサー回収プラントを今年度中に稼働させる予定で、その他の電子素子の回収や、種々の廃製品からレアメタルを回収するプラントへの導入も検討するという。