2008年8月8日に開幕した北京オリンピックでは、ソーラーエネルギー、風力発電等のグリーンエネルギーが大会を支えている。環境面での取組みとしては、(1)選手村や会場で、照明に太陽エネルギーを利用し、国立競技場では130KWの太陽光発電システムを導入、(2)選手村の冷暖房を青河下水処理場からの回収水で供給(約60%の節電効果)、(3)国立水泳競技場では透光性の天井や壁、特別設計のビームパイプを採用し、屋内に自然光を採り込む、(4)記者村では、透水性レンガやパイプ等を利用し、3,000m3以上の雨水を回収、(5)会場のゴミの50%をリサイクルする目標、などが挙げられる。2007年に国連環境計画(UNEP)によって行われた包括的な環境レビューでは、本大会でのクリーンエネルギーや省エネ対策は今後の大会の模範となると強調された。課題だった大気汚染も改善し、オリンピック後も公共交通インフラや低公害車は北京市その他の地域に大きなメリットとして残ると期待される。